バターたっぷり、三日月型のパンといえば、フランスを代表するパンのひとつ、クロワッサン！世界中で愛されるクロワッサンについて、今回は深堀りしてみます。
クロワッサン発祥の地はフランスではない！？
オーストリア生まれの三日月型
フランスのパン、という印象が強いクロワッサンですが、その発祥はオーストリアだと言われています。
1683年の戦争で、オーストリアがトルコに勝利した際、トルコ国旗の三日月のパンを作り、「トルコを食べてやったぞ！」とお祝いしたそうです。諸説ありますが、これがクロワッサンのルーツと言われています。
このパンは Kipferl（キッフェルン）と呼ばれ、現在のクロワッサンとは違い、バターを使わないあっさりしたロールパンのようなものでした。
その後フランスへ…
18世紀、フランス王ルイ16世の元に、オーストリア出身のマリー・アントワネットが嫁いだ際、多くの職人をフランスに連れて行きました。その中にはオーストリア伝統のパン職人もいたそうで、マリー・アントワネットは祖国のパン職人が作る本場の Kipferl を、コーヒーとともにこっそり楽しんでいたと言われています。
Kipferl は、その後フランス国内で親しまれるようになるのですが、クロワッサンの登場はまだ少し先のお話です。
クロワッサンの誕生！
フランスにクロワッサンが広まったのは、1838年にウィーンの起業家が創業したペストリーショップからだと言われています。ペストリーとは、パイ状に焼き上げたお菓子のこと。この店で売られていた Kipferl は、伝統的なオーストリアの Kipferl よりもサクサクしたものだったと言われています。
この Kipferl が、その後フランス国内で広く親しまれるようになります。パンの形が三日月型だったことから、フランス語で三日月を表す「クロワッサン」とよばれるうになったのは有名なお話ですね。
クロワッサンはお菓子？
クロワッサンは、フランスでは viennoiserie（ヴィエノワズリー）というカテゴリーに分類されます。 viennoiserie はパンとお菓子の中間に分類されるもので、日本でいう「菓子パン」のようなイメージです。
ちなみに「viennoiserie」は、フランス語で「ウィーン風」という意味。マリー・アントワネットはフランス革命で絞首刑となってしまいますが、彼女が愛した母国オーストリアに由来したネーミングは、現在も生き続けています。
クロワッサンの形のヒミツ
三日月形とひし形
クロワッサンが誕生した当初、バターではなく、マーガリンなどの植物油脂が使用されていたそうです。その後、バターを使用したクロワッサンが登場するのですが、原料の油脂を見分けるために形が決められました。
三日月型は、マーガリンが使用されているクロワッサン。フランスでは「croissant ordinaire（クロワッサン・オルディネール）」と呼ばれます。三日月型のクロワッサンが主流だったのは、庶民が手に入れやすい植物性油脂を使用したリーズナブルなものだったからでしょう。
ストレートなひし形スタイルのクロワッサンには、バターが使用されています。こちらは「croissant au beurre（クロワッサン・オ・ブール）」ぜひ覚えておきましょう！パンの国フランスならではのおはなしですね。
ちなみに、日本では形によって区別されているわけではないようで、三日月型でもバターを使用したクロワッサンが存在しています。
バターのクロワッサンの選び方
クロワッサンは、のばした生地にたっぷりのバターを挟み込んでパイ状にして形成されていることが特徴です。そのため、バターが上質であればあるほど美味しいクロワッサンになります。良いバターを使用したクロワッサンを選びたいですね。
そして何と言っても、焼きたてであること！外側はサクサク、中身はふんわり＆もっちりの美味しさを最大限に味わうには、オーブンから出して粗熱をとり、外側の皮をサクッとさせた状態にしてからいただくのがオススメです。
ちなみにフランスでは、クロワッサンは「皮を食べるためのパン」とされています。ポロポロとパンくずが落ちるのは、サクサクした皮の証拠。おいしいクロワッサンにはパンくずがつきものなのですね。
クロワッサンのアレンジ
クロワッサン サンドイッチ
サクサクのクロワッサンに切り込みを入れてサンドイッチにしてみましょう。香ばしいクロワッサンがお食事パンに早変わり！朝食に、お弁当に、おやつにオススメです。
ハムとチーズ、サーモンとクリームチーズ、ベーコンと卵、アボカド、ツナなど、お好きな具材を挟んでお楽しみください。
チョコレートトッピング
クロワッサンとチョコレートの相性は抜群です。焼きたてクロワッサンに溶かしたチョコレートをトッピング！チョコレートの甘さとバターの風味がマッチする、オススメの組み合わせです。チョコレートチップを乗せたり挟んだりして焼けば、チョコレートもこんがり香ばしく焼きあがり、風味抜群！コーヒーと一緒にどうぞ。
クロッフル
クロワッサンの生地をワッフルにした「クロッフル」。ワッフルマシーンがあれば、ぜひ挑戦してみましょう。外側はサクサク、内側はドーナツのようにふわふわとした絶品クロッフォルがご家庭で簡単に楽しめます。シナモンシュガーやフルーツ、ジャム、サワークリームや生クリームなどをトッピングすれば、気分はおうちカフェ！
おいしいクロワッサンのご紹介
EURO BAKERY TOKYOの「イズニーバター クロワッサン」は、AOPバターをたっぷり30%使用しています。焼成前の状態でお届けしますので、ご家庭のオーブンで焼いてお召し上がりください。焼きたてクロワッサンはもちろん、アレンジレシピやクロッフルなど、手軽にお楽しみいただけます。
AOPバターとは
AOPバターは、フランスの限られた地域の味や、伝統的な製法、品質基準を満たしていることが保証された製品です。AOP認証を受けたバターは、厳しい基準をクリアした高品質バターとして評価されています。そのため、本場フランスでも入手困難なバターのひとつとなっています。
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