ドイツパンってどんなもの?
世界随一の種類の多さと消費量!ドイツパンについて紹介します!
多種多様!ドイツパン
ドイツ語でパン屋を意味する「ベッカライ」。世界中のさまざまな食品が集まる日本にも、最近はドイツのパンが浸透してきました。ドイツのパンというと、どっしりと重いイメージ、もしくはクリスマスの定番になりつつあるシュトーレンなどが連想されがちですが、それだけではありません。大きいサイズのパンで300種類、小さいものは1200種類を超えるといわれ、さらに菓子パンも、さまざまなものが存在します。この多様性こそがドイツパンの最大の特徴といえるでしょう。
パンに反映される地理や歴史
なぜドイツパンの種類がそんなにも多いのかを紐解いてみましょう。
ひとつは、地理的要因。国土は日本より少し狭いくらい。緯度は日本より高く、冷涼で乾燥した気候。地形は、低地の北ドイツ、山岳地帯となっている中部、アルプス山地にかかる南部、と大きく3つに分かれています。その違いが生活や食文化の違いを生んだことが、パンにも反映されたようです。
ドイツは国土の半分以上が農地であり、そのうちパンの原料である穀物の作付けは約20%ほど。南部では小麦、北部ではライ麦農業が盛んで、他にも穀物の種類が豊富なことも、各地方のドイツパン文化に影響しています。
もうひとつ、現在のドイツの形に統一するまで、小国に分かれていた時代がとても長かったことが挙げられます。今も各州に政府が置かれて一点に集中していない都市構造のドイツは、集落独特の文化が息づきやすく、その土地ならではの食文化が育まれてきたようです。
歴史に培われたもののみならず、諸外国から受けた影響や、人々の嗜好変化や食トレンドなど、時代の中で生まれてきたパンもあるようです。
ドイツにおけるパンの「地位」
パンの種類の多さ以上に、日本でまだあまり知られていないのが、ドイツの食生活におけるパンの存在の大きさでしょう。
一日三度の食事をみてみると、朝食には小さいパンを中心にしっかり食べる傾向があるようです。夕食は「カルテスエッセン」(冷たい食事)といわれるものが多くみられます。大きなパンをスライスしてチーズやハム、ピクルス、ジャムなどをのせてフォークとナイフで食べるものですが、火を使わず簡単に準備して家事の負担を軽くし、夜は家族でゆったりと過ごすためでもあるそうです。とても合理的!忙しい現代に適していますね。
夕食がシンプルなかわりに、お昼には温かい料理をたっぷり食べるようですが、朝食とお昼の間、また午後のスナックタイムに、パンやサンドイッチを摂る習慣も。イベントやパーティー、お祭りなど、パンが欠かせない長い歴史があるようです。
ヘルシー志向なドイツパン
さまざまなトレンドが、ドイツパンの世界にも変化をもたらしています。
昨今のドイツパンのキーワードは「ヘルシー」。先進国共通と言ってもよさそうですが、人々の生活の忙しさの中で外食やテイクアウトなどの手軽な食事が増えたことを危惧し、揺り戻しが起こってきています。それにより、日本にも台頭してきているベーカリーカフェが、ドイツでもたくさん登場しています。厳選した豆で淹れたコーヒーとナチュラルな素材のパンや惣菜を提供するのが、ベーカリーカフェのスタイル。美味しいパンを届けたいという想いが生み出したのでしょう。
また「オーガニック」も同様です。ドイツのオーガニック食品の消費量は、2000年からずっと右肩上がり。すっかり定着しているようですね。国内にはオーガニックスーパーがたくさんあり、品揃えも充実、日本よりずっと身近なようです。こだわりのパンもたくさん売られています。
ところで、ヨーロッパでオーガニック食品を見分ける方法は、とても簡単です。パッケージを見てみましょう。該当する食品には、EUやドイツ、専門機関それぞれの認証マークが、目印としてついているそうです。
パンそのもののトレンドとしては、発酵種を使い長時間発酵させたパンや、昔ながらの大きなパン、古来の穀物を使ったものなど、質の良いパンへの意識が高まっているようで、特に意識の高い個人店などでは盛んに取り入れられているようです。
ドイツパン文化はユネスコ無形文化遺産登録
ドイツパン文化は、歴史的、気候的に、地域的に多様性を持って長い年月をかけて育まれてきました。また、生活に密接していて祝祭や伝統行事などにも欠かせない存在となっています。さらに、さまざまな製法やドイツ独自のパン職人に与えられるマイスター制度など、歴史と共に伝えられてきたかけがえのない財産といえます。
また、ドイツは世界一パンの種類が豊富な国とされています。大型チェーン店舗に押されて危機にさらされる家族経営の小規模店や、貴重な伝統のレシピの文化を失わないために、2014年、ドイツのユネスコ委員会により、ドイツパンはドイツ国内の無形文化遺産に登録されました。
大切に受け継がれてきたドイツのパン文化。無形文化遺産の登録により、これからも守られていくことでしょう。
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